2025「SUBARU V&V安全運転推進研修」第3日目レポート
2025.09.05
全4回にわたる「SUBARU V&V安全運転推進研修」の3日目が開催されました。今回は、これまでの研修内容をさらに深く掘り下げ、受講者の皆様の意識と行動の変化を促す重要な一日となりました。
3日目の研修では、2日目までの内容から抽出されたキーワードが「Voice課題」として受講者の皆様に提示されました。この課題は、単なる知識の確認に留まらず、自身の運転や安全に対する意識を深く見つめ直すことを目的としています。
受講者の皆様はグループに分かれ、それぞれのワークグループで活発なディスカッションを行いました。課題のキーワードに基づき、「A:理解したこと(校長の話に触れながら説明)」、「B:Aを踏まえて、自分を振り返って気づいたことや考えたこと」、「C:A、Bを踏まえて取り組むこと(ToDo)」という3つの視点から、具体的なアンサーをまとめ上げる作業です。そして、その成果を3日目に発表するという形式で研修は進められました。
提示された課題は、「SUBARUのブランドを守る」「プロフェッショナルとは」「危険予知力を高める」「失敗から学ぶ」「交通社会をリスペクトする」「人間力とは」という6つです。これらのキーワードは一見すると抽象的に感じられるかもしれませんが、初日の講義をしっかりと受けていれば、それぞれの言葉に込められた意図を明確に捉え、的確な返答を導き出せるようになっています。各グループからは、個性的かつ示唆に富んだアンサーがSDJ講師陣にフィードバックされ、その中から特に優れた10点が「テンベスト」として選出されました。このテンベストは、その後の研修の進行において模範事例として活用されました。

テンベストの中からいくつか具体的なアンサーをピックアップしてご紹介しましょう。
「SUBARUのブランドを守る」というキーワードに対する「C:A、Bを踏まえて取り組むこと(ToDo)」として、以下のような意見が挙げられました。
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「自分の業務がブランドの信憑性に関わっていることを意識し、試験の精度や再現性を高めるための確認作業を丁寧に行う。小さなミスも見逃さず、責任感を持って業務に取り組む姿勢を継続する。」
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「判断に迷ったときは『この選択はSUBARUブランドにふさわしいか?』と一度立ち止まって考える習慣をつけるようにします。また、後輩にもその意識を伝えていきたいです。」
次に、「失敗から学ぶ」というキーワードに対する「C:A、Bを踏まえて取り組むこと(ToDo)」には、以下のようなアンサーが見られました。
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「新しい仕事を始める時、任せられた時、この仕事が最終的にお客様のどんなニーズを満たすのか、お客様のどんな体験に結びつくのか、お客様がどう感じるのか、創造する。上長に任された仕事が、お客様にとってどんな価値に結びつくのかわからない時は、逆に質問してみる。設計の仕事は多くの部署やサプライヤーと関わりながら進めていくものであるため、常に周囲に支えられていることを意識する。また、自動車メーカーとして横柄な態度を取らず、支えられている、という意識を持つ。」
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「日々の業務において、小さな目標に集中しすぎて本来の目的を見失わないよう注意する。大きな目標を常に意識し、その達成に向けて小さなステップを積み重ねる。行動の前には『この作業は何のためか』を確認し、目的に沿った判断と公道ができるよう、意識的に取り組んでいく。」

これらのアンサーからは、受講者の皆様が交通安全やモノつくりに対して、より一層深い意識を持つようになったことが強く感じられます。Voice課題シートには、受講者の皆様の具体的な気づきや、明日から実践できる具体的な対策案が数多く記載されており、「V&V安全運転推進研修」のカリキュラムが、参加者一人ひとりの心に深く浸透していることが明確に見て取れました。研修は着実に、受講者の安全運転意識と実践力を高めているようです。
(レポート:甲斐貴之)